最終更新日:2013.7.18

博多を愛した。祭りを愛した。博多が産んだ天才絵師 西島伊三雄

西島伊三雄氏の経歴

 

1923年 大正12年
  • 福岡市街に生まれる(5月31日)
1931年 昭和06年 8歳
  • 満州事変勃発(9月)
1936年 昭和11年 13歳
  • 御供所尋常小学校卒業(3月)
1938年 昭和13年 15歳
  • 福岡男子高等小学校卒業(3月)福岡市の図案家、豊田好夫に入門(4月)
1939年 昭和14年 16歳
  • 全九州産業美術連盟、九州図案家協会の組織化
1941年 昭和16年 18歳
  • ハワイ真珠湾攻撃、第2次世界大戦開戦
1942年 昭和17年 19歳
  • 朝日広告社入社(7月)
1943年 昭和18年 20歳
  • 佐世保第一海兵団入団(12月1日0)
1945年 昭和20年 22歳
  • 太平洋戦争敗戦(8月15日)
  • 一度も戦闘することもなく、ビルマ(現ミャンマー)のメルギー島で終戦。
  • 英軍の捕虜としてムドン収容所暮らしの間に、ビルマスケッチを描く。
1946年 昭和21年 23歳
  • 博多港へ復員(7月)
1947年 昭和22年 24歳
  • フリーデザイナーとして独立(7月)
1948年 昭和23年 25歳
  • 門鉄(旧国鉄門司鉄道管理局)の観光ポスターコンクール始まる
  • 九州のデザイナーにとって登竜門となる。
1951年 昭和26年 28歳
  • 二科会商業美術部創立と同時に出品、「宝くじ」のポスターで二科会特待賞、賞金3万円(9月)
  • 二科会の総帥東郷青児来博
  • 西島伊三雄に続いて九州の大部分のデザイナーが二科会に入会
  • 日宣美(日本宣伝美術会)発足
  • 門鉄の観光ポスターコンクールは、この年から全日本観光連盟本部主催となり、実際に使用された印刷ポスターを競うようになる。
  • 旧国鉄の「太陽とみどりの国九州を行く」という『観光案内所』の扉に、当時、朝日新聞西部本社広告部で図案の仕事をしていた松本清張作の「九州へ」と題した観光ポスター(昭和26年)が掲載される。
  • この頃、西島伊三雄が会員だった九州図案家協会に松本清張も参加しており、二人の交流を物語るはがきが残されている。
  • 松本清張は、日本観光協会主催の「全国観光ポスターコンクール」で、天草をテーマにしたポスターで2等に入賞している。
1955年 昭和30年 32歳
  • 二科会に出品して5年目に二科会員、二科会商業美術部門審査員となる
1956年 昭和31年 33歳
  • 福岡市中央区白金町にアトリエ設立
1958年 昭和33年 35歳
  • 佐賀大学特設美術科非常勤講師(4月~34年3月)
1959年 昭和34年 36歳
  • 二科会を退会(3月)
  • 門鉄の世界観光ポスターコンクール最優秀賞「玄海国定公園
1960年 昭和35年 37歳
  • 日宣美会員となる(3月~46年7月)
  • 九州のデザイナーの殆どが入会し、日宣美の全国組織が完成する。
  • 図案屋からグラフィックデザイナーへの意識の変革期
  • RKB毎日テレビ『やあ、今晩は』の司会として出演(~36年9月)
  • アルゼンチンで開催の世界観光ポスターコンクール最優秀賞(12月)
1961年 昭和36年 38歳
  • 日宣美中央委員、審査員(~昭和45年10月日宣美解散まで)
  • 第1回全日本観光ポスターコンクール最優秀賞
  • 全日本観光ポスター展運輸大臣賞「明るい南のくに九州」
  • RKB毎日テレビ天気予報絵のおじさん(10月~39年10月)
1962年 昭和37年 39歳
  • KBCテレビ天気予報絵のおじさん(10月~39年9月)
1965年 昭和40年 42歳
  • 全日本観光ポスターコンクール大臣賞、金賞、銀賞
  • 福岡文化連盟設立(9月)
1966年 昭和41年 43歳
  • 全国のデザイナー17名の指名による大阪万国博シンボルマークコンペで1位を獲得したが石坂泰三万博協会会長の鶴の一声で再選となる(2月)
  • 九州地区からは西島伊三雄一人だけ指名された佐賀大学特設美術科非常勤講師(4月~42年3月)
  • ナショナル冷蔵庫ドアデザイン全国コンペで「花束」特選(賞金100万円)および同佳作(賞金20万円)を受賞(11月)
  • 賞金120万円(税金分を差し引いた全額)を心身障害児救済支援の『あゆみの箱』に寄附、これが縁で第1回チャリティショー九州大会(12月)以降毎年ポスターを制作寄贈
1967年 昭和42年 44歳
  • テイジンのTシャツ「コニーローザ」制作
1969年 昭和43年 45歳
  • 越後湯沢に動画家川上嗣郎を訪問
1967年 昭和44年 46歳
  • ハワイ旅行(4月)、欧州デザイン研修(12月)
1970年 昭和45年 47歳
  • 大阪万国博福岡館壁画制作
  • 第1回九州沖縄グラフィックデザイン展開催(8月)
  • 日宣美解散(10月)
1971年 昭和46年 48歳
  • 九州グラフィックデザイン協会設立、会長(6月~)
  • 在宅心身障害児(者)養育訓練施設「やすらぎ荘」建設に際して油絵『かごめかごめ』(80号)寄贈
  • 伊万里市民会館1階正面ロビーに直筆陶板大壁画制作(6月)
  • 『焼き物製作過程』(タテ2.6m×ヨコ15m)
1972年 昭和47年 49歳
  • 西島アトリエ住宅建設
1973年 昭和48年 50歳
  • 福岡県観光審議会委員(1月~59年1月)
  • 童画集「日本の十二ヶ月」著福岡文化連盟副理事長(7月~)
  • 博多町人文化連盟創立、理事長(8月~)
1974年 昭和49年 51歳
  • 九州産業大学美術部教授(4月~52年3月)
1975年 昭和50年 52歳
  • 福岡市美術展審査委員(2月)
  • チンチン電車廃止(11月1日)
  • 第1回博多町人文化勲章「もろうてもらう賞」
  • 山陽新幹線東京ー博多間開通(3月)
1976年 昭和51年 53歳
  • 博多駅正面に「博多祇園山笠」のレリーフ鋳造大壁画制作(2月)
  • 福岡県屋外広告物審議会委員(3月~58年3月)
1977年 昭和52年 54歳
  • 大濠高校バスケット部を引率、米国オークランドで親善試合(8月)
1978年 昭和53年 55歳
  • サンフランシスコ「さくら祭り」100名のどんたく隊の団長として参加
  • 福岡市文化賞受賞日本グラフィックデザイナー協会設立(8月)
  • 「全国郷土祭」で東京国立競技場の博多祗園山笠に参加(10月)
1979年 昭和54年 56歳
  • 西島伊三雄童画集『私の思い出』著(レイアウト:西島雅幸)(1月)
  • ハウス食品工業から九州限定の豚骨味ラーメン『九州の味ラーメンうまかっちゃん』新発売(9月)のネーミングおよびパッケージデザイン制作
1980年 昭和55年 57歳
  • 福岡市地下鉄の各17駅シンボルマーク制作
  • ハワイへ博多山笠遠征(9月)
1981年 昭和56年 58歳
  • 日本デザイナー学院九州校校長就任(4月~)
  • 福岡国際空港ビルにモザイクタイル壁画制作(4月)
  • 福岡市営地下鉄・室見~天神間開業(7月)
  • 福岡県新庁舎展望室に「博多五大祭り」つづれ織り壁画制作(9月)
  • 西日本文化賞受賞(11月)
1982年 昭和57年 59歳
  • 福岡82大博覧会会場(大濠公園)に「博多想い出通り」提案(3月)、「博多想い出通り」のポスター制作通りも人も明治時代の博多の町並みを再現(設計:中島勉)した「思い出通り」は想定外の人気を呼び大成功を収めた。福岡市姉妹都市締結20周年米国オークランドどんたく参加(10月)
1683年 昭和58年 60歳
  • イタリーの日本オリベッティ社依頼干支(子)木版画制作
  • 福岡市西区能古島に「博多思い出通り」移設(3月)
1984年 昭和59年 61歳
  • 社団法人日本グラフィックデザイナー九州地域担当理事
  • 日中友好・西日本文化交流の船「新さくら丸」で上海ー北京ー万里の長城(5月)
1985年 昭和60年 62歳
  • 第45回国民体育大会福岡県広報専門委員長
  • 全日本広告連盟「衣笠賞」受賞、アジア太平洋博覧会評議員(12月)
  • 『暮らしの手帖』編集部へビルマスケッチの資料を送る
  • NTT『博多ものしり読本』刊行
1986年 昭和61年 63歳
  • 博多駅筑紫口正面噴水塔に「山笠・どんたく」の陶板制作(4月)
  • 福岡市姉妹都市文化交流ニュージーランド・オークランドどんたく参加(6月)
1987年 昭和62年 64歳
  • 郵政局福岡版お年玉年賀状制作(~平成○年)
  • 郵政局64年度九州各県版お年玉年賀状制作「墨絵童画個展」はせがわ仏壇展にて開催(2月)
  • 福岡市美術館にて日本デザイナー学院卒展と同時「個展」(3月)
1988年 昭和63年 65歳
  • 童画集「あの頃」著、童画個展(岩田屋画廊)
  • 福岡市観光協会カレンダー制作福岡市姉妹都市文化使節フランス・ボルドー旅行(10月)
1989年 平成元年 66歳
  • 石堂橋橋梁に山笠のデザイン制作(3月)
  • 西日本文化使節「ふじ丸」で上海・杭州へ(5月)
  • 福岡市市制施行百周年表彰(6月)
  • 福岡県教育文化功労賞(11月)
1990年 平成2年 67歳
  • 福岡県美術協会名誉会長(4月)
  • 福岡市文化使節マレーシア・イポー市訪問(5月)
  • 『暮らしの手帖』7・8月合併号(終戦記念特集)に「ビルマのスケッチ」掲載
  • 「ビルマのスケッチ展」(福岡シティ銀行ロビー)
1991年 平成3年 68歳
  • 九州郵政局長感謝状(4月)
  • 福岡広告協会第1回「福岡広告功労賞」(6月)
  • 文部大臣より地域文化功労賞(11月)
  • 福岡市営地下鉄空港線(恵比寿駅、空港駅)シンボルマーク制作
1992年 平成4年 69歳
  • 西日本新聞「聞き書きシリーズ」連載(1月~4月)
  • 西日本文化使節ジャカルタ旅行(9月)
  • 九州エネルギー館10周年記念「半生と童画展」(11月)
  • 光福寺(直方市)童画襖絵制作
1993年 平成5年 70歳
  • 西島伊三雄画文集『すんまっせん』著(アートディレクター:西島雅幸氏)(3月)
1995年 平成7年 72歳
  • 博多町家ふるさと館初代館長(8月~
  • 横綱貴乃花の化粧まわしをデザイン
  • NHK朝の連続テレビ小説『走らんか!』題字制作
  • ブロンズ像『まちぼうけ』制作(柳川市白秋道路沿い武家屋敷「十時邸」前)
1996年 平成8年 73歳
  • 財団法人九州文化協会専務理事(4月~平成13年逝去)
  • 「博多座」のマークとロゴ制作
  • 福岡アジア文化賞委員会委員(6月~)
1997年 平成9年 74歳
  • ブロンズ像『博多やまかき小僧』制作(福岡市中央区役所玄関前水時計脇)
1998年 平成10年 75歳
  • 光福寺(直方市)板戸絵『日本の四季』制作
  • 博多新劇座
  • 博多織どんちょうデザイン
1999年 平成11年 76歳
  • 財団法人福岡市文化芸術振興財団理事(3月~)
2001年 平成13年 78歳 逝去(9月30日)

  • 福岡市文化特別栄誉賞
2002年 平成14年
  • 福岡市文化特別栄誉賞西島伊三雄記念碑『赤とんぼ』設置(能古島アイランドパーク広場)
  • 童画美術館「わらべ館」(能古島アイランドパークわらべ館)
  • 『西島伊三雄童画の世界』常設展示場(九州エネルギー館併設施設「あかりの館」1階)
2003年 平成15年
  • 横綱朝青龍化粧まわしをデザイン
2004年 平成16年
  • 福岡市名誉市民(12月17日選定)
2005年 平成17年
  • 福岡市営地下鉄七隈線各駅シンボルマーク制作および陶板モニュメント(童画)設置
2009年 平成21年
  • 九州大学病院外来棟ロビー有田焼大壁画『博多祗園山笠疾走の図』(縦4.8m×横17.5m)
2011年 平成23年
  • 『博多どんたく』の作品が日本郵便発行『ふるさとの祭り』第6集記念切手に(全国販売)
2012年 平成24年
  • 九州地区クオカードに『博多祗園山笠』のデザインを採用(5月)